「紙の爆弾」が語るバーニング・プロ「名誉毀損」訴訟

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今月7日に発売された『紙の爆弾』(2010年3月号)は、「鹿砦社VS“芸能界のドン”バーニングプロダクション『名誉毀損』裁判ー最高裁上告棄却で終結も、闘いは続く!」という記事が掲載されている。タイトル通り、鹿砦社・本多圭がバーニングプロに訴えられた裁判について言及したものだ。

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3年前の『紙の爆弾』(2007年3月号)に、芸能ライター・本多圭が、藤原紀香の結婚問題でバーニングプロに批判的な記事を書いた。バーニングプロはそれについて鹿砦社と著者の本多圭を訴えた事件だ。先日、最高裁が上告を棄却。著者・出版者側の敗訴(被告は220万円を支払う)が決まった。今回、それに対する発売元の鹿砦社と著者・本多圭の思いが改めて述べられている。

名誉毀損訴訟は訴えられる方が悪いに決まっている、と決めつけるのは早計である。過日の「オリコン・烏賀陽裁判」を見るとおり、その先入観は改め、ありのままに経緯を見なければ真実はわからないだろう。

本多圭とバーニングは今回の裁判が初めての争いではない。当該記事は裁判をするほどのものとは思えないが、本多圭とバーニングとの間にある長年の因縁が、どんな記事でもそうした展開にしてしまうのかもしれない。

筆者もこの裁判は傍聴に行ったこともあり、バーニングプロに対する批判や、代理人の「のぞみ法律事務所」と吉本興業の関係についても記事を書いた。だが、我が国の司法は事実上二審制であり、今回の「棄却」は残念ながら予想できたものだった。

かつてバーニングが本多を懐柔しようとして差し出した金(200万円)を本多が断ってから、関係がおかしくなったと本多はいくつかのメディアで暴露している。

バーニングプロのマスコミ懐柔は、これまでにも一部マスコミに暴露されていた。
もらったら批判は書けない。
だから、「マスゴミ」からバーニングプロ批判は出てこない。
だが、本多はもらわなかった。
だから批判記事を書けた。
バーニングプロは、そんな本多が鬱陶しかった。

第三者的にはわかりやすい。

筆者は本多圭の拠って立つ持論、「自分は芸能人や芸能界が好きだからこそ悪い点は批判したいんだ」という芸能ライターとしての基本スタンスを支持する。

本多圭は最近、ビートたけしの紳助批判を引きながら、島田紳助の傲り高ぶりについて諫める記事を『日刊サイゾー』に書いている。これも、芸能界や芸能人が好きだからこその苦言である。

かつて、島田が女性マネージャーに暴力を振るった事件を起こした際、松尾貴史は安易に「もの作り」という言葉を使い、あろうことか被害者の女性を攻撃して世間を敵に回した。Web掲示板が祭り状態になるのも当然だろう。紳助の暴力行為は本人だって事実と認め、全く反論できなかった刑事事件なのだ。

松尾貴史といえば、雑誌や新聞の連載で、批判精神を発揮した書き物をしている。
だったら、自分の身近なことこそきちんと書くべきだろう。

このことでも明らかだが、政治家が政治家を律することができないように、芸能界を芸能人に語らせたって、御身大切で本質をつく批判などできないのだ。

本多圭も芸能記者として仕事をしていくのなら、吉本との関係を考えて紳助批判はマイナスである。
だが彼は、芸能界や芸能人が好きだから是々非々で紳助を批判しているという。

いずれにしても批判は大変なエネルギーがいるし、リスクも伴う。
長いものには巻かれた方が過ごしやすい。
しかし、みんながそう考えて批判をやめたらどうなるのか。
その世界は腐敗する。
だから批判は必要なのである。
その世界が良くなれば、批判者も含めてそこにいる全ての者が良くなる。
「批判は人の為ならず」なのである。

どんな世界にも、批判ができる記者や評論家の活躍は必要ということだ。
本多圭も『紙の爆弾』も、今後も頑張って欲しいと思う。

人間社会は、嫉妬や既得権益やその他もろもろの事情がある。
人間は弱くて汚い面を持っているからそれに諍うことができず
正しい意見を述べた者は、様々な思惑の中でつぶされること
だって少なくない。

しかし、筆者は未来に希望を持ち
逃げ出したいときも踏ん張り
勇気と見識ある批判を続けたいと思う。

同誌の目次を改めてご紹介しよう。

月刊『紙の爆弾』3月号
2月6日発売!

A5判/98頁
定価500円(本体476円+税)


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鹿砦社VS“芸能界のドン”バーニングプロダクション「名誉毀損」裁判
最高裁上告棄却も闘いは続く!
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〈連載〉
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